Microsoft365、SaaSを効率的に活用できるネットワークとは①
Microsoft365、SaaSを効率的に活用できるネットワークとは
- 輻輳ってなに?クラウド活用が進んだことで見えてきた課題
<目次>
目次[非表示]
企業のクラウド活用状況
働き方改革・新型コロナウイルス対策の影響で、場所に縛られないテレワークが進みました。
テレワークを実現する手段として特にSaaS(Software as a Service)が急速に普及しています。
総務省の「令和3年版情報通信白書」によると、世界SaaS市場は2020年の1223億ドルから2023年には2111億ドルとかなりの増加が見込まれています。
世界のクラウドサービス市場規模の推移と予測 出典:総務省「令和3年度版 情報通信白書」
会社内でのコミュニケーションもオンライン化が進み、業務でグループウェアを利用している方も多いのではないでしょうか。
キーマンズネット社の業務で利用しているオフィスツールについての調査結果では、最も多いのが「Microsoft 365」(43.6%)で、「Microsoft Office(パッケージ型)」(22.0%)、「Microsoft Office(パッケージ型)とMicrosoft 365を併用」(14.3%)、「Microsoft 365とGoogle Workspaceを併用」(7.3%)と多くの方がクラウドサービスを利用されている事がわかります。
参照:キーマンズネット「Microsoft 365」と「Google Workspace」の利用状況(2021年)/前編
SaaSでみえた課題:輻輳
本社やデータセンターに設置されたゲートウェイを経由する従来型の構成では、ゲートウェイに大きな負荷がかかるだけでなく、閉域ネットワークの帯域がひっ迫し、レスポンス遅延が発生しやすくなります。
ネットワークが輻輳することで、Web会議の映像が固まる・音声が途切れるなど様々な業務に支障が及んでしまいます。
輻輳とは?
2022年7月2日未明から発生した某通信会社で発生した大規模な通信障害で耳にする機会があった輻輳(ふくそう)。
輻輳=ネットワークの「渋滞」です。
よくある輻輳の発生事案は、チケット予約が始まった直後や、災害時に発生します。
チケット予約では、予約の開始直後に電話受付に電話が集中し、受付近くの交換機が過負荷になる。
これが輻輳です。
輻輳は電話網だけに限らずネットワークでも同様に発生します。
新型コロナウイルス対策の影響でテレワークが普及し、企業のネットワークが輻輳したという企業もあったようです。
Microsoft 365やクラウドサービス導入後のネットワーク上の課題
Microsoft 365/SaaSの導入に伴うクラウドトラフィック増加によって以下のような問題が発生します。
- インターネット回線の逼迫
- セッション数の増加による既存Proxyサーバーの負荷増大(ボトルネック)
- Microsoft365通信が遅い(その他の一般のWeb通信にも影響)
- リモートアクセス装置や社内ネットワークにリモートからのMicrosoft365トラフィックが集中
最後に
解決策は次回ブログ「Microsoft365、SaaSを効率的に活用できるネットワークとは②」へ続きます。
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