株式会社荏原製作所様 導入事例

テクマトリックスを代理店としてTaniumを採用
全世界の1万3000端末をリアルタイムに可視化することが可能に

関連サービス/製品:Tanium

1912年創業の株式会社荏原製作所(以下、荏原製作所)は風水力機械、環境プラント、精密・電子事業からなる産業機械メーカ。Taniumを活用して全世界のPC資産管理を実現している。

・導入前の課題

グローバルITインフラおよびテレワークという2つの大きな検討事項の中で、セキュリティの土台部分になるPC資産管理のあるべき姿を構想していた。

・ソリューションの効果

リアルタイムかつファクトベースで全世界の1万3000端末を可視化。迅速なパッチ適用を実現した。

・今後の展望

クラウド版へと移行してAWS環境を含めてトータルな資産管理を実現し、Taniumをさらに活用する。

■ サイバーハイジーンが、課題解決の答え

荏原製作所は近年、経営改革およびデジタル改革に積極的に取り組んでいる。攻めと守りのガバナンスを標榜し経営の高度化を推進する中で、営業利益率も改善している。デジタルでは、それまで各国で統一されていなかったERPをグローバル展開するとともに、ITインフラの統一も図っている。

2019年、翌年に東京で開催予定だったオリンピック・パラリンピックを前に、交通混雑緩和を目指し、テレワーク率を増やす施策を企業に求める機運が高まった。グローバルITインフラにおけるセキュリティについて検討を重ねてきた情報通信統括部では、並行してテレワーク時のセキュリティを検討対象に加えるという業務が加わることになった。

多角的に情報収集を進める中で、セミナーに参加する機会があった。情報通信統括部 ITアーキテクト部長 千葉 一機氏は、「参加した当時の部長が、これからはサイバーハイジーンの時代がくるぞ、と興奮して帰ってきました。色々と調べた結果、サイバーハイジーンがそれまで抱えていたモヤモヤを解決する答えになると感じ、Taniumについても調べ始めました」と当時を振り返る。健全なセキュリティ状態を保ち感染や攻撃を予防するサイバーハイジーンが、ITセキュリティガバナンスのベースとなると考えたのだ。

その後、複数のソリューションを比較検討し、PoCを実施した上でTaniumの採用を決めた。Taniumは課題に対応する機能をすべて備えていただけでなく、リアルタイム性に欠ける他のソリューションに比べ、そのレスポンスの速さに驚いた。ネットワークに負荷をかけることなく、リアルタイムにすべての端末の「今の状況」がわかる。そして管理対象が増えても、そのスピードが落ちることはない。リニアチェーン・アーキテクチャの力を実感した。

■ 代理店にテクマトリックスを選定

2021年3月に正式に契約を結び、Taniumの導入とグローバル展開を開始。10月ごろにほぼ完了した。契約にあたっては、代理店にテクマトリックスを選定。千葉氏は、「テクマトリックス社とは別プロジェクトでお付き合いがあり、ラボに伺ったことがあります。ハンズオンやトレーニングでお世話になった経験から、テクマトリックス社なら安心だろうと考えました」と話す。

Taniumの管理対象は、全世界の約1万3000端末。以前はパッチの配信にWSUS(Windows Server Update Services)を利用していたが、PCの実態を見てみると、パッチが正しく適用されていたのは約4割程度であることが明るみになった。

情報通信統括部 ITアーキテクト部ネットワーク・セキュリティ管理課 木村 太郎氏は、「実態はこんなものだろうと低く見積もっていたのですが、まさにそのとおりの結果で、課題が明確になりました。WSUSではパッチの配信はできます。しかし、適用されたのかまでは管理することができません」と話す。

Taniumを使ってパッチを適用する運用に切り替えた結果、現在は9割以上のPCを最新のパッチが適用された状態で維持できている。また状況が可視化されていることで、運用負荷を軽減することもできた。「Taniumを使えば、パッチの配信だけでなく、適用状況まで管理できます。状況をすばやく把握し、コントロールすることが可能になりました」(木村氏)。
情報通信統括部 ITアーキテクト部
ネットワーク・セキュリティ管理課
木村 太郎氏
情報通信統括部 ITアーキテクト部長
千葉 一機氏
海外の状況をファクトベースで可視化できることも大きなメリットになった。以前は海外の拠点の管理は現地任せになっており、現地へのヒアリングベースで情報収集を行なっていた。「きちんと対応している」と報告されれば、他に確認する術がなかったが、実際には暗号化されているはずのディスクが、紛失後に実は暗号化されていなかった事が発覚したこともあった。また、情報管理のレベルにはばらつきがあり、正確性だけでなく網羅性にも課題があった。統一されたインフラとしてTaniumがあれば、報告は不要だ。日本から海外の状況をリアルタイムに可視化でき、パッチを自動的に適用することもできる。

また思わぬところで、Taniumのリアルタイムの情報を活かせることもわかった。荏原製作所は、勤怠管理にオフィスへの入退室で使うセキュリティカードの履歴データを使用していたが、それを廃止しオンラインでの勤怠管理に移行した。しかしそれによって問題も発生した。社員がオフィスに出社しているのか、リモートワークをしているのかを把握できなくなったのだ。出社人数がわからなければ、社員食堂で用意する食事の提供数を見積もれない。そこで、Taniumを使って「社内でオンラインの端末数」を確認し、その数を出勤者数として社員食堂へ情報提供することにしたのだ。これにより、社員食堂は以前と同様の需要予測に基づき、最適な分量の食事を提供し続けられることになった。

「テクマトリックス社は、契約時から私たちのニーズを理解し、私たちの立場に立って契約条件や内容などに融通を効かせてくれました。ここまでうまく進めてこられたのは、テクマトリックス社のサポートのおかげでもあります」(千葉氏)

■ クラウド版への移行を計画

荏原製作所は、現在オンプレミス版のTaniumを利用しているが、リソースが限られている中で、開発スピードが早く新機能が頻繁にリリースされるTaniumをタイムリーにバージョンアップすることは難しい。

そこで、Tanium Cloudへの移行計画を進めている。木村氏は、「クラウド版を使うことで、サーバ管理する手間が省けます。またアップデート作業をすることなく、最新機能をいち早く使えるという点で、クラウド版は魅力的です」と話す。

連結対象の海外グループ会社は、約50拠点。今後は、Tanium Cloudを使って、国内グループ会社と併せてこれらの拠点のIT資産を安心・安全に運用し、サイバーハイジーンをさらに徹底していくことを計画している。また、Threat Responseモジュールの活用も検討しており、万が一の場合にもTaniumを使ってすばやく脅威に対応する体制を整える予定だ。木村氏は、「個人的にテクマトリックス社のセミナーは好きで、会社としては優れた技術者集団という印象を持っています。 “絶対に売ってやろう”という圧がなく、付き合いやすいのです。これからも、さまざまなプロジェクトでお世話になりそうです」と話してくれた。

株式会社荏原製作所

住所:〒144-8510 東京都大田区羽田旭町11-1
設立:1920年5月
資本金:796億円(2021年12月末現在)
従業員数:連結 18,372名(2021年12月末時点)
     単体 4,103名(2021年12月末時点)
売上高:連結 6,032億円(2021年12月末時点)https://www.ebara.co.jp/

お客様担当者

株式会社荏原製作所
情報通信統括部 ITアーキテクト部
ネットワーク・セキュリティ管理課

木村 太郎氏

株式会社荏原製作所
情報通信統括部 ITアーキテクト部長

千葉 一機氏

関連製品

Tanium

Taniumが開発した独自のリニアチェーン技術を利用し、数万台のエンドポイント端末の状況を数十秒で可視化することができます。既存のソリューションでは、各端末のデータ収集からアクションの実行まで数週間から数ヶ月かかっていたところ、Taniumを導入することにより大規模な環境でも数秒、数十秒という短時間で正確にエンドポイントの状況を把握することが可能です。また、状況の把握だけではなくパッチ適用・ソフトウェア配布なども行え、他社製品との連携も可能です。

本件についてお問い合わせ

テクマトリックス株式会社
東京本社

ネットワークセキュリティ事業部
第3営業部
セキュリティプロダクツ営業2課

03-4405-7814

メールでのお問い合わせ / tanium-sales@techmatrix.co.jp

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